寺院の数からみる地域事情

2018年8月7日

北陸は人口比での寺院の数が多く、鹿児島は少ない・・・

かなり古い記事ですが、日経ビジネスにおもしろい記事が出ていました。
人口比率で見た寺院数が、北陸は(ざっくりですが)多く、鹿児島は少ないそうです。

北陸が多い理由は、親鸞聖人が越後に流され布教活動をしたことで浄土真宗の布教拠点になっていたとか、曹洞宗の本山が福井県の永平寺であるなど、過去より非常に仏教宗教色が強くなる要素が多かったことがあるそうです。そしてさらに昨今では人口減による過疎化がその比率を総体的に上げているそう。

一方鹿児島が寺院の数が少ない理由は、明治初期の廃仏毀釈が大きく影響しているとのこと。
日本には太古の頃より神道が存在していました。その後仏教が伝来し広まってきたわけですが、江戸幕府がキリスト教の布教を禁止する思惑もあり、今につながる『檀家制度』を強いた。つまり日本人は必ずどこかのお寺の檀家になってお寺を支えていかなければならなくなったわけです。そこで次第に神道と仏教が融合するようになって『神仏習合』が言われるようになったわけですね。

しかし明治の世になると、政府が「日本国は神の国である」というフレーズでつまり天皇の元に全国民を一致団結させるために今度は『神仏分離』を唱え始めたわけです。そうすると「仏教迫害」が全国で起こり始めたとのこと。それが廃仏毀釈なんですね。仏像やお寺を破壊してしまったわけです。結果鹿児島ではお寺の数がゼロになったそうです。(もちろんその後復活してますが)。故郷の英雄たちが樹立した新政府の方針に盲目的に従った結果なのでしょうか?鹿児島がそんなに徹底して廃仏毀釈が行われた理由は明確ではありませんが・・・。

このように全国でも過去の歴史事情により宗教色の強い地域と弱い地域など、いろいろ違いがあるようです。
宗教色の強さだけではなく、葬儀の慣習なども歴史を調べていくと非常に興味深いものがあるかもしれませんね。