「人生会議」

2018年12月19日

 皆さんは「人生会議」という言葉を聞かれたことはありますか?
先月厚生労働省から発表されたリリースによると、
「人生の最終段階における医療・ケアについて、本人が家族等や医療・ケアチームと繰り返し話し合う取り組み、「ACP(アドバンス・ケア・プランニング)」について、愛称を「人生会議」に決定しましたので、お知らせします。」
とのこと。
つまり人生の終末期を迎えた際の医療ケアを、どういう方針で、どこまでやるのかを、生前から家族及び医療スタッフと十分に話し合って共通認識にしておく必要があるわけですが、その活動を浸透させるために、その話し合い活動に対して「人生会議」という名称を付けましたということのようです。
 
 個人的にはこの名称は非常にいいなぁと感じました。人生の終え方を前向きに捉えて話し合い決めておくことのイメージがしやすい、わかりやすい、インパクトのある名称だと感じます。現在、自分が病に侵された場合を想定して医療ケアの方針や治療方法まで考えて、家族と話し合っている方ってどのくらいいるのでしょう?統計があるわけではありませんのでわかりませんが、やはり少数なのではないでしょうか。背景には、「終末期」をどうしてもネガティブに捉えてしまい積極的にかんがえる気持ちになれない雰囲気があるのではないでしょうか。ご葬儀についても同じことが言えます。以前は生前に葬儀の心配をするなんてご法度だったのではないでしょうか?しかし今ではご自身の葬儀の事前相談をされる方が非常に増えています。

 私達は葬儀業者として故人様とご遺族様の最期のお見送りのステージをお手伝いしているわけなのですが、最近考えていることは「葬儀」というのは最後のセレモニーだけでしかないわけで(もちろんそれは大事なのですが)、本当にお手伝いが必要なのは、お亡くなりになる前から「葬儀」に至るまでの生前からのシニアライフステージや、ターミナルステージにおける様々なケアが求められているのではないかと考えています。
 昨今話題の終活関係、エンディングノート、散骨、永代供養墓などの葬儀関連だけではなく、遺言・相続等の法律面、老後の生活資金や生活拠点、ひいては日常生活の支援など。そのなかに「人生会議」の位置付けとしてのリビングウィルもあるのだろうと思います。本当に求められているのは社会保障の枠組みの中の老後のあらゆるご心配事に対するケアなのでしょう。その中で現在は葬儀という最後の部分だけをお手伝いしているわけです。私達が今後世の中に価値を提供し続けていくためには、ご葬儀だけではなくそういう生前からのご心配事に対するよき相談者になることが求められているのかもしれないと考えています。